はじめに
改めて事故について振り返ってみる。
事故が発生したのは2019年4月19日午後12:25分頃。
東京都豊島区東池袋の東京メトロ東池袋駅付近の交差点において、乗用車が赤信号を無視して交差点内の横断歩道に突っ込むなどして母子2人の命が奪われ、乗用車を運転していた男性を含む10人が負傷しました。
報道によると、
車を運転していた男性は赤信号を2回無視していて、ブレーキをかけた形跡もないことがドライブレコーダーの記録から判明している。男性は事故直後に息子に電話をかけ「アクセルが戻らなくなり、人をひいた」と説明しているとのこと。
この乗用車を運転していたのが”飯塚幸三(いいづかこうぞう)“という人なんですが、事故当時87歳という高齢ドライバーなんですよね。
車両に不具合が見つからなかったことから、パニックも含め操作ミスである可能性が高いようです。
しかも経歴がヤバイ人なんです!
飯塚幸三さんは1931年6月1日生まれで、東京都のご出身です。
東京大学を卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。硬さ測定や形状誤差の研究に実績があり、計測の国際標準化活動にも貢献。
計量研究所所長、工業技術院長、クボタ取締役(常務、専務、副社長)を歴任。
15年間委員を務めた国際度量衡委員会では日本人初の副委員長にも就任し、世界計量記念日を提案した。日本計量振興協会や計測自動制御学会、国際計測連合(IMEKO)などで会長を歴任し、日本工学アカデミーや日本工業標準調査会の副会長も務めた。
2015年秋、瑞宝重光章を受勲。
マジでかなりのエリート街道を歩んできた過去があります。
厳罰を求める署名運動
このたび、事故の発生から19日で3カ月になるのを前に、遺族の松永さん(32)が7月18日、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見を開き、厳罰を求める署名活動を始めると明らかにしました。
“できるだけ厳罰を!”
この会見と共に、昨年の父の日に、妻の真菜さんと長女莉子ちゃんからサプライズで祝われた場面の動画も公開されました。
私も同じくらいの子を持つ親として、被害者家族のいたたまれない気持ちを察します。
ほんとに、つい数時間前までにあった幸せが、不意に全く無くなってしまうことなんて想像もつきませんし、仮に自身がその立場にあったとすれば立ち直る自信がないかもしれません。
被害者家族の気持ちは重々承知しているつもりですが、それでも”ここまでする?“っていう感情も少しありました。
かなり大々的に取り上げられたニュースですし、そういうものなのかなぁと。
しかし、ウラの存在がありました!
ほぼ同時期の2019年4月21日に神戸市営バス暴走事故というものが発生しています。
21日午後2時ごろ、神戸市中央区布引町のJR三ノ宮駅北側の兵庫県道で、神戸市営バスが赤信号の先の横断歩道に突っ込み、歩行者を次々とはねた。兵庫県警葺合(ふきあい)署によると、同県明石市の大学3年、柳井梨緒(やないりお)さん(20)と神戸市須磨区のアルバイト、那須勇成(ゆうせい)さん(23)の男女2人が死亡、20~50代の男女6人が重軽傷を負った。
同署は自動車運転処罰法違反(過失致死)の疑いで市交通局の運転手、大野二巳雄(ふみお)容疑者(64)を現行犯逮捕。「ブレーキを踏んでいたが急発進した」と供述しており、同署が詳しい事故原因を調べている。
仕事中かどうかや、年齢的なものなどの違いはあるものの、かなり酷似したケースの事故になっています。
注目したいのが“現行犯逮捕”の有無について!
神戸の事故では運転手が現行犯逮捕されているのに対し、池袋の事故では運転手は逮捕されていません。
しかも”元通商産業省工業技術院院長”といった肩書きに目が行きがちな報道になっていました。
これに対し世間では、
結局飯塚幸三は逮捕されなかったもんね。
怪我が治り次第逮捕されるもんだと思ってたけど違ったよね。これ院長じゃなかったら即逮捕だったんじゃないの?
受賞した人じゃなかったら即逮捕だよね?すっごく変だと思う!
しかもこの爺さんまた免許欲しいとか言ってたし。
絶対許せない。署名する。— HIROMI (@HINMI1025) 2019年7月18日
映像を流すだけでコメント出来ない忖度しまくりなテレビ局‼️
そして、現行犯逮捕相当なのに逮捕されてないと声高に発言して容疑者と呼ばないと決めて忖度しまくりな報道機関‼️#飯塚幸三— ポチ (@yswzxEWKID0NwhJ) 2019年7月18日
上級国民って何?笑わせないでよ。
こんなにも被害者がいる中で、なんでこの人はのうのうと暮らしてるの?
警護って何?警護じゃなくて逮捕だろが!!!#飯塚幸三— こくま (@kumaco_bear) 2019年7月18日
本事件の最重要参考人 飯塚幸三が逮捕されないことについては疑問が多い。他の事件では現行犯で捕まえているのにも関わらず、この事件はTVでも触れなくなっている。自身の犯した罪の大きさを認識し、一刻も早く罪を償うべきだと思う。
— もっちゃん (@motchinkosan) 2019年7月18日
もうガチギレな方が多数いらっしゃいます!
そりゃメディアや警察に対して、そういう不信感を抱く気持ちはかなりわかりますね。
中にはこんな方も!
飯塚幸三先生には勲章バリアがあるから執行猶予付きだよ
— 坂本克次 (@MI693270387) 2019年7月18日
個人的にこういった類のことは無知なので”どゆこと?”って思って、少し調べてみた。
今回のようなケースでの刑量としては執行猶予とか懲役7年以下とか罰金100万円以下があるらしいんだけど、人が2人も亡くなってますし、執行猶予はないというのが大方の見解です。
署名活動は、この流れから”まさか“が起こらないようにするための予防線の意味合いもあるように感じます。
また表向きには厳罰する事例を作ることで高齢者の免許返納を促したり、同じような被害者を出さないようにするためということです。
たしかにそういった効果もかなりあると思います。
また、飯塚幸三さんが逮捕・身柄拘束に至っていない理由について専門家の方が話していたのを聞きました。
1.特定の住居がある
2.証拠隠滅の恐れがない
3.逃亡の恐れがない
逮捕は刑罰の一環というわけではないので、上記3点の条件を満たしていれば逮捕しないケースもあるんだそうですね。
・・・だとしても、公平に逮捕しましょうよ!って感じもかなりしますけどね。
署名活動の参加方法
署名活動に参加する方法として、
1.街頭に赴いて署名
2.郵送での署名
上記の2種類があります。
街頭での署名活動は8月3日(土)10時から16時ごろまで、池袋駅東口から徒歩5分の南池袋公園(東京都豊島区)で行う予定とのことです。
また、郵送方法については署名用紙は松永さんのブログ「東池袋自動車暴走死傷事故 遺族のブログ」からダウンロードすることができます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
なんとも複雑な思いでいっぱいです。
・・・だって、もちろん被害者家族のいたたまれない気持ちや加害者である飯塚幸三さんの横暴な態度には第三者目線で客観的に見ても腹が立ちます。
かと言って、齢88歳の老人が、普通に考えれば先10年もないであろう余生を刑務所で過ごさなければいけないなんて悲惨な感じもします。
理由がどうあれ、犯した罪を償うことは社会では当然のことなので、やむ終えない部分も多々あるんですけどね。
今回のケースを期に、何かがいい方向に変わって、少し手も被害者・加害者がでない世の中になることをせつに願うばかりです。
最後までお読みいただきありがとうございました。